秋冬の情報(長めでしとつ・笑)

Sep-09-2010

 

 

 

 



 昨日、街が一瞬濡れて気温が下がり、とても美しいランドスケープ(光線やアスファルトが蒼く光り)を見せることで、数多くの人々の胸椎が緩んだのではないかと思うのですが(胸椎が緩むと、寝たり泣いたり、急激に緩むとパニクったりします。ワタシもいっかな方法を使っても起きる事が出来ず、寝たまま起き、寝たまま仕事をしました)、一日で戻ってしまい、いよいよ亜熱帯かあ、とワクワクしている菊地ですけれども、暮らし向きも仕事振りもほとんど変わらず、この夏同様の、強烈な均質さの中におります。「闘争のエチカ」下巻の最終チェック(特に、レヴィ・ストロースに関する講義録のゲラ)と、新生DCPRGの準備を中心に働きながら、夜はワイン。という、馬鹿の一つ覚えですけれども、そうこうしている間に、追加の情報公開が溜まって参りましたので一覧させて頂きます。ツィッターから誘導されていらっしゃった方々は、長文とネガポジ反転にめげずに(笑)、最後までお目通し頂けると幸いだろ~(笑)。




 さて第一に00年代全集「闘争のエチカ」ですが
http://www.kikuchinaruyoshi.com/dernieres.php?n=100812132059
(*店舗やアマゾンへの卸しに関する新情報追加)

、大変有り難い事に、第一次予約が、我々の予測していた速度を遥かに超える速度で入りまして、きゃーやはりオマケの12センチ黄色シングル(第一次予約先着500のみの特典。写真有り)をクールに作り過ぎちゃったかしらー。と嬉しい悲鳴(きゃー。の部分)を上げさせて頂いたのですが、着色12センチレコードも去ることながら、本体のUSBメモリスティックも、それを収納するジュエリーケースも、我々CDレーベルは作った事がありませんで(笑・というか、誰も作った事無いんですが、こんな商品)、予約があったのは良いが、工場からブツが届くのが間に合わない。という、生産ラインの混乱が生じまして(大苦笑)、急遽、一時予約を締切り、製品や予約キャンセルや不払いなどのチェックをしてから二次予約に入ろう。ということになりまして、その二時予約ですが、9月10日(金)の午前10時からです(*現在受付中)

 キャンセルも未払いもあった模様ですので、二次予約最初の何十名か様にはレコード盤付くそうですので、オマケ好き、着色12センチ(インチ。じゃないよ!あんなデカいもん無理ですよ本体がこーんなにちっちゃいのに!笑)レコード好きの方はお急ぎ下さい。

 と、さて、この商品に関するお問い合わせですが、基本的には総てEWEが対応させて頂く訳ですけれども、もっとも多く、最も簡単にお答え出来るもののみ、コチラでお答えさせて頂くと、この商品は「予約販売限定」ではありません。後に(詳しい日時はEWEへお問い合わせください)CDショップ、書店、アマゾン等々にも卸しますし、タワレコで上下通巻でご購入された方には、もうひとつの汎用非限定特典である「ダブセクステットのノーカット・ライブ(代官山UNIT)+αのDVD-R」はピタっとくっついてきます。

 




  次に、DCPRGの活動再開について、

http://www.kikuchinaruyoshi.com/dernieres.php?n=100812123836


 特に、新ドラマーに関してですが、こういう際によく起る事とはいえ、事情が二転三転しまして、こちらの不手際によって(つうか、高見Pがこの件の責任者なので、彼が頭を丸めますが)ツィッターで流した情報の出方に混乱があり、ドラマーの山本達久氏に風評被害が出かねない状況になってしまったと判断させて頂き、お詫びとともに事の経緯をご説明させて頂きます。

 当初は「レフト田中&ライト山本」で決定し、ツィッターで告知し、大変な反応を頂戴し、我々もワクワクしていたのですが、その後のスケジューリングで、何と、他のメンバーが揃う日(つまり、その日がリハーサルになるわけですが)に限って、山本氏に全部ライブが入っている!!オーマイガ!!(本当に言いましたワタシ)という事が判明しまして、業界用語で言う所のスケジュールアウトという事で、大変残念ながら我々は山本氏を断念したのですが(本番の日は空いていたのですが、ささっとセッションして出来るタイプの音楽ではないので)、ここまでは大変残念ではあるとはいえ、良くある話でもあるから兎も角、以後の処理に大変な不手際がありまして、第一には、超モテ男である高見Pの黒魔術により(ワタシに「山本氏にはキチンと伝わっているかね?ツィッターに断念という情報を流すよ。山本氏参加で盛り上がっている人々もいるから。っていうか、オレ直接山本氏とコンタクト取るよ。また何かの機会によろしくお願いしますと言いたいじゃないか」と聞かれた際に「大丈夫です。もう伝わってます。情報流して大丈夫です。こっちで円満にやってあるんで、問題ないっす」と魔のフライング・汗)、山本氏にこの決定(断念)が正規に伝わる直前にツィッターに告知してしまい、山本氏の主観としては<ええ?!知らない間に俺クビ?>という形になってしまい、ネットをやらない山本氏のご友人からリプライの形で夜中にそれを知ったワタシは、大急ぎで山本氏と直接コンタクト(高見Pが連絡先を全然教えてくれなかったんで、自分で検索してメアドを探し)し、事の事情を話して詫びを入れさせて頂き、高見Pを火あぶりにして事無きを得た所です。

 というかそもそも、スケジューリング完全フィクスの前に起用を発表してしまうというのもこれ、フライング気味の話でして(っていうかまあ、自分のパートナーをクサすのも日本の文化から言えば恥辱ですが、スケジュール統括も情報公開の管理も高見Pなので、結局総てヤツの黒魔術なのです・苦笑・マイルスとテオだなどとは口が裂けても言いませんが、かの天才コンビ同様に、我々は毎日怒鳴りあっています)、まあこのツィッターの即時性にヤラれてしまったと言いましょうか、参加が決定して異様に盛り上がってしまったと言いましょうか(笑)、これではあたかも、山本氏が<「オレやりますよ空いてますよ本番の日」とか言って加入の約束を取り付け、僅か数日で「あ、俺リハの日いけないわ。すんませーん。止めます」と、チャラく話を翻す様な極悪人>とでも取られかねない(そんなん取られるわけないと思いますけど、一応年のため・笑)状況になりましたので、こちらも併せてご説明させて頂きますが、氏のファンの方には言うまでもなく、山本氏はそのドラミングそのものと同じく、繊細かつ純粋な熱血漢であり、そんな極悪な事は、やらないと殺すと言われても絶対にしないことはワタシの責任でもって断言させて頂きます。

 というわけで、活動再開早々にして、幻のドラマーというエピソードを生んでしまった訳ですが、山本氏とは「今後デートコースと言わず何と言わず、一緒に何かやりたいですね」と話しておりますので、今後にご期待下さい。

 因に、継続はワタシ以下、坪口、津上(とはいえ野音はスケジュールアウトで不参加・笑・頼むよケンタ)、そして大儀見の4名ですので、新生デートコースのリズムは、菊地ー坪口―大儀見―田中―千住という放射ラインで、グルーヴしすぎて頭がおかしくなるような構築を繰り広げて行きますのでお楽しみに。

 また、フロントアクトを務めてくれる、アメリカンクラーベ勢のリッチー・フローレス、ヨスヴァニー・テリーもご祝儀として特別出演(全曲ではないですが)、先代トランぺッターの佐々木史郎も同じくご祝儀に特別出演(全曲ですが)、津上の野音の代役は、南博GO THERE!の竹野昌邦氏に務めて頂きます。我ながら書いていて「このバンドやばいなあ」と思う訳ですが、準備がハードすぎてもう麻痺してしまっており(笑)、どのぐらいヤバいのか、ワタシには解らなく成っています。野音のチケットは現在70%ぐらい出ておりますが、まだ残席ございます。目の前にバンドがいて踊るのもヤバですが、彼方にバンドを見ながら踊るのもこれまた別のヤバさがあるものです。マズは日比谷でお会いしましょう。


 さて以下、ほとんど前回からのコピペですが、随所に新情報があります(ライブ情報は一挙に情報解禁)のでよろしくお願い致します。


 (CD)

濱瀬元彦 THE ELF ENSEMBLE feut 菊地成孔
「THE END OF LEGAL FICTION(疑制の終焉)」

<2010年 11月下旬発売>

*ワタシは演奏と共同プロデュースとプロモーターをやっています。取材を希望されるメディア、後述のライナー用鼎談の完全版掲載(ライナーノートは、完全版の10分の1ほどなので)を希望されるメディアの方は、ワタシのファンメール宛に直接オファー下さいませ。

「21世紀型マンドライヴ・テクノ・ジャズの最高峰「THE ELF EMSEMBLE」が遂にデビュー。「ブルーノートと調性」「東京大学のアルバート・アイラー」「M/D」等に於ける理論構築によって再びその名を知らしめた濱瀬元彦が、作曲/演奏家/バンドリーダーとして20年振りに放つ驚愕の最新作(プロデュース、濱瀬元彦&菊地成孔)」

「7~80年代に第一線で活躍し、90年代を研究と理論展開に費やすことで「消えたベーシスト」とさえ言われた我が国希有の音楽家/音楽学者、濱瀬元彦の帰還。盟友菊地成孔との共同プロデュースによる20年振りの新作は、ジャコ・パストリアス、オウテカ、スクエアプッシャー等を経た2010年代の聴覚可能性を切り開く、100%手弾きによる驚異のテクノ・ジャズ。2010年7月5日、渋谷jzbradでの演奏を、無編集、無修正でパッケージ。ライナーノートは、斉藤環(精神科医/評論家)、濱瀬元彦、菊地成孔の鼎談「音楽家と学者は、対話すべきなのだろうか」を収録」

お問い合わせ

エアプレーン・レーベル(阿部淳)
http://www.airplanelabel.com/menu.html




  (出版)

「アフロ・ディズニー2/MJ没後の世界」

菊地成孔/大谷能生/黒瀬陽平/鈴木謙介/松尾潔/高村是州/伊藤俊治/村上隆/細馬宏通

9月15日発売 1500円 文芸春秋社

<エイゼンシュタインの失敗した論文を再読する事から始まる、08年に慶応大学文学部で行われた異形の講義、その前半部講義録であり「視聴覚の齟齬とその結果」という視点から20世紀に始まり、21世紀の現在、特殊な現象ですらなくなってしまった「退行」という問題にフォーカスをあてつつも、非中心的な攪乱に攪乱を重ねた魔術の書である「アフロディズニー(菊地成孔)/大谷能生」が、待望の下巻を刊行。当代随一のクリエイター/学者をゲスト講師に迎え、上巻で散逸的に提出した諸問題を、マイケルジャクソン死去直前という一瞬のタイミングで、ゲスト講師の講義とディスカッションによって事後的に検証する。上巻購読者も未購読者も必読。社会学とリンクし、社会的な実効性を備えた、より科学的な人文科学。という、21世紀の在り方に決然と背を向け、20世紀は喰い尽くされていない。とする著者二人の、無謀なまでの粋人/狂人であろうとする意思の書>



「歌舞伎町のミッドナイト・フットボール~世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間~」

*文庫化されました。例によって、文庫化に際する加筆修正はしていませんが、文庫版あとがきはあります。解説は滝本誠さんです。





(ライブ)

* ご予約や問い合わせ等はすべて「菊地成孔マネージャーの速報2」よりお願い致します。
http://ameblo.jp/naganumahiroyuki/




<菊地成孔ダブ・セクステット>

10月30日(土) ローソンジャズウィーク2010~街がジャズに染まる一週間~
 
*菊地成孔ダブセクステットfeat.橋本一子で行われます。単なる坪口の代役という域を超えた橋本一子のサウンドを得た、この日限りのダブセクステットのサウンドを御堪能下さい。

11月29日(月) BLUE NOTE TOKYO

* オリジナルメンバーでブルーノート東京に進出します。来年以降は活動をペースダウンしますので、この夜をお見逃しなく。




<菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール>

11月2日(火) 高崎市文化会館 高崎音楽祭

* 公式サイトをご覧頂くとお解りに成りますが、クラシックもあるフェスです。多分あのう、凄く褒められるか、凄く怒られるかのどっちか、或は両方だと思われます(笑)。



11月3日(水) モーション・ブルー・ヨコハマ

* ここ最近はスタンディングが多く成って参りましたので、久しぶりでリュクス&リラックスなシュチュエーションでぺぺ・トルメント・アスカラールを存分にお楽しみ頂こうと思います。




12月13日(月) Bunkamuraオーチャードホール 武満徹トリビュート~映画音楽を中心に~

*これはフェスのような物で、4~50分の演奏となりますが、結局今年も年末はオーチャード。という事に成りました(笑)。




<菊地成孔 南博~花と水~>


10月1日(金) アルカスSASEBO 長崎音楽祭

*今年最後の「花と水」です。東京の方もさっといらっしゃる事が出来ます。と申し上げられないのが残念ですが(笑)。





<ピットイン3デイズ>

9月27日(月) PIT INN 3Days Duo with 山下洋輔  
*完売いたしました。
9月28日(火) PIT INN 3Days ビーバッブ&キューバップ・ダンスパーティ  
*完売いたしました。
9月29日(水) PIT INN 3Days Duo with 大友良英
*そろそろ完売です。



<ゲスト出演>

10月4日(月) 濱瀬元彦 The ELF Ensemble with 菊地成孔
渋谷JZ BRAD

*アルバム・リリースを11月に、リリース・パーティーを12月に控えたELFのライブです。未経験の方々は是非。


11月30日(火)naomi&goro
12月5日(日)
12月6日(火)

*情報解禁をお待ち下さい






<菊地成孔 トークイベント、講演会>

9月15日(水) 平井玄×菊地成孔「愛と悲しみの新宿~新宿・歌舞伎町・ジャズ」 *お申し込み受付終了しました。
9月30日(木) 菊地成孔のナイトダイアローグ・ウィズ ゲスト:川勝正幸、佐々木敦

* ナイトダイアローグ・ウィズの7回目は、「闘争のエチカ」発売記念として、「菊地成孔にとって00年代とは何だったのか?」といった態で、佐々木あっちゃんと川勝さんという、気心の知れたお二人と共に「00~05」「05~10」という、デイケイド前後割りの流れでいろいろな話をして行こうと思います。


11月26日(金)慶應丸の内シティキャンパス定例講演会 夕学五十講

*大人向けの「憂鬱と官能を教えた学校」みたいな感じになりそうです。




(シネフィルの皆様おまたせしました)

「ユングのサウンドトラック」関連のイベントとしまして


 1)「ゴダールを演奏する試み 2」

*ゴダール映画の音楽を実際にライブ演奏する。という実験。一回目の模様は「ユング~」に収録。

 2)「菊地成孔セレクションによるオールナイト上映とトーク」

*「ユング~」登場する映画から何本か選び、ワタシが解説やトークをしながらオールナイトで映画を楽しむ。といったイベント。

という二つを仕込み中です。

 
 


 と、いう訳で、情報ばかりとはいえ、我ながら長いなコレ!読める訳ねえよツィタリアン国の国民には!!(笑)といった感じですが、いつもの通りっちゃあ、いつもの通りですね(笑)。

 いつもの通りじゃなかったのは、この夏そのものでしょう。去年の夏は酷かった。しかし、酷さとは常に、甘さと結びついていますし、甘さとは常に酷さと結びついています。ワタシは昨年の夏、「もうこんな辛い夏はまっぴらだ」と思いながら深夜のジョナサンでCKBの「ガールフレンド」を聴き、ちょっと泣きながら「剣さんの歌ってグッさんの歌とそっくりだなあ」等と言って泣き笑いでした。

 そして「来年の夏は、もっと全然別の酷さが、もっと数多くの人々を痛めつけるだろう。拷問の様に」と、漠然と思っていたのですが、まさかこういう形であるとは思いもよりませんでした。ワタシは例によって、痛めつけられるという状況に対して、SそしてMの両極となってウットリしている訳ですが、本日は前回の発展型としまして、骨盤から熱を逃して安眠を導引する整体をご紹介しましょう。

1) 仰向けに寝て、両膝を立てます。
2) 息を吸いながら、どちらか一方の爪先をゆっくりと4~5センチ上げます。
3) 息を吐きながらゆっくりと元に戻します。
4) 反対の爪先で同じ事を。
5) この動きに、骨盤が連動している事を、やりながら意識する様にして下さい。すぐに解らなくても、落ち着いて続けているとだんだんと解る様に成ります。
6) 胸と背中が熱く成り、足全体と額が涼しく成って来ます。
7) こうして放熱を感じたら、今度は、動きはそのままに、呼吸を逆に、つまり、吐きながら上げ、吸いながら戻す。という風にします。
8) 放熱がスムースに行けば、ここで眠く成る場合もありますので、その場合は寝てしまって下さい。
9) 眠らずとも、放熱がしっかりなされると、汗をかき、涼しく、穏やかに成ります。そのタイミングで入浴するのも良いです。

 
 骨盤は整体でもダンスでも常に中心的な位置にあります。乳首から上に自意識と触覚が集中していると、どんどん興奮が上滑りして、この夏の様な環境だとかなり苦しい事に成りますので、先ずは立ったり座ったりした不動の状態で、それから動きながら、自分の骨盤を意識するようにしてみましょう。最初は意識するだけで良いです。だんだんと骨盤の柔軟性を増やして行きます。あなたを救うのは、あなたが甘えられる誰かではない。あなたの意識とあなたの身体そのものなのです。音楽はそのことをーー直接的にあなたの対応力が起き上がる事を促し、順応する事(解放)と我慢する事(萎縮)の違いをーー啓示します。地獄もお馴染みになれば、近所の蕎麦屋の様なものですし、近所の蕎麦屋も、極端な非順応によって地獄に変わる事もあるのです。共に良い調子で行きましょう。それではごきげんよう。

 
 
 



<菊地成孔マネージャーの速報2>
http://ameblo.jp/naganumahiroyuki/

マネージャーのブログが新しく始まりました。


<「服何故01」>
http://ksuque.blog.drecom.jp/archive/278
菊地成孔のモード批評書「服は何故、音楽を必要としているのか?」の映像サイト(ファンの方が作って下さいました)です。これは本当に凄い。読みながら観ると、情報量が5冊分に増え、5倍お得。




菊地成孔の連載


<ニューメロ・トーキョー(WEB)>
http://numero.fusosha.co.jp/extra/ito_kikuchi/

 久しぶりのウエブ連載で、しかも伊藤俊治先生との対談。という、脱力でも入力でもない、絶妙な湯加減のオトナのカルチャー対談になっております。連載のタイトルは「遊び飽きかけている遊び人達へ」。



<マトグロッソ(WEB)>
http://www.matogrosso.jp/
http://matogrosso.jp/soundtrack/soundtrack-03.html

「マットグロッソ」というウエブマガジンです。小説にサントラはあり得るか?といった、まあ、文芸批評と音楽批評をくっつけたお遊びですね。



<フラウ>
http://watashi-frau.com/

「菊地成孔の時事ネタ嫌い」という連載で、社会時評の真似事をしております。(3800文字)


<ファッションニュース>
http://www.fashionnews.jp/magazine/fashionnews/

「服は何故、音楽を必要としているのか?」という連載で、パリ、ミラノ、東京のファッションショーと、使用されている音楽との関係について批評しております(この連載をまとめた物が「服は何故、音楽を必要としているのか?」です)。(6000文字)


<リレーションズ・ドット>
http://www.re-lations.co.jp/

 いまどき珍しい勝ち組マガジン(駅で貰えます)「リレーションズ・ドット」で、「恋と声の話」という連載をしています。タイトル通り「声」と「恋」に関するエッセイです。(1500文字)

 

 

 

谷啓死す

Sep-11-2010





 青島幸男さんの葬儀で、谷さんがあの<今からギャグを言うぞ、という助走の時に見せる、わざと作った深刻な表情>をして遺影に向かった時、ワタシとおなじ、クレージーのギャグで育った世代の誰もが「まさか。葬式で。いくのか谷!」と思ったに違いありません。

 果たしてそれはその通りで、谷さんは、開口一番

「青ちゃん、谷だあ」

 と仰いました。

 視界が涙に沈み、手の甲にポツリポツリと暖かい液体が落ちるのが解りました。

 これが、ジャズ発のショービジネスに殉ずる男達の最後の挨拶なのだ。良く聞いて憶えておかなければ。一生憶えておかなければ。とワタシは心に刻みました。

 平岡正明先生が、生前よく仰っていたエピソードにこういうものがあります。

 癌で瀕死の床にいたサミーデイヴィスジュニアに、友人であったマイルスデイヴィスが見舞いにきたとき、開口一番「何だサミーおまえ、こんなにちいせえ顔になっちまって」と、思わずあの声でシリアスに言った。あのマイルスがそんな事を言ったので、体中からチューブが出ていたサミーデイヴィスジュニアが思わず笑った。だから笑って死ねたのだと。

 ギャグだったんでしょうかねえ?と平岡先生に聞くと「いや、コントだろ。それはクレージーキャッツのコントだよ。いやっははははははははあ」とおっしゃいました。

 同じ「デイヴィス・ジュニア」同士のこのエピソードを、ワタシは愛して止みません。平岡先生がお亡くなりに成った際、ワタシはコントどころか、気の利いたジョークひとつ言えず、先生が日比谷野音にいらっしゃったときにゲラゲラ笑うばかりでした。まだまだ勉強が足りません。

 本日、ハナ肇とクレージー・キャッツのトロンボーン奏者、谷啓さんがご自宅で亡くなられました。「谷啓死す。ガチョーン」という人々が多い様ですが、ワタシはこれを、谷流のギャグのリズムで「ガチョン死」と呼ぶべきであると思います。コケる練習をしていたに違いないからです。ワタシの全存在を賭け、心より御冥福をお祈り申し上げます。ワタシどもの使命は、クレージーキャッツが消えて行く世界に於いて、ジャズの総ての威力を、世間に知らしめる事なのです。

 

 

パソコンが

Sep-17-2010

 







 壊れまして、起動しないという奴で、起動ディスクが見つかれば良いんですが、これがまあこの、ワタシの部屋の内情をご存知の方も多いと思われますが、そういうことで、コレがまあどうにもこうにもでして(苦笑)、ディスクなしで業者に出すと2~3週間かかるという。昔書いたものや、自分が撮った写真や、皆様からのファンメール(02年からすべて保存してあります)が失われなかったのは怪我の功名ですが、それにしても「闘争のエチカ」の予約直前にマネージャーのブログが吹っ飛び、DCPRGのリハーサル初日前夜にワタシのパソコンが動かなくなりまして、コンピューターの神様が祀ってある神社にお祓いに行かなければと思うばかりです(笑)

 現在コレは、スタッフが慌てて購入してきてくれた、ワタシにとって五代目にあたるパソコンで書いています。前のはOS9・5、コマネチ以前の得点でしたので、いきなり現れてこいつがエリート官僚の様です。マウスに下敷きが要らないのには腰が抜けました。

 告知しなければならぬ公演情報などが溜まっておりますので、なるべく今夜中にアップしようと思っておりますが、2コマ前に最新の情報群がありますので、それまでそちらをご参照ください。というわけで、ファンメールはこれで頂いても大丈夫になりました。それではごきげんよう。



<キャプション>

 
 夏バテ対策にどうぞ。ブリッコラの鹿肉のグリッリア(塊)ウエルダン。プレゴプレゴの黒鯛のポワレ、銀座ヌガーの鴨のコンフィ。どれも付け合わせがジャガイモであることに注意されたい。角切りのロースト、マッシュ、ポムフリットと、この夏はジャガイモを食うために肉や魚を食っていたのではないかと思われるほど。


 

秋の追加情報(髪切りました)

Sep-20-2010

 

 

 

 



 今週半ばより帝都全体に秋が到来するようですが、まだエーダブを1点も買っていない自分に驚かなくなっている事に驚いています(笑・来週急いで買い漁らなくては)。我が縄張りであるリトルコリアでは、アリシンとカプサイシンに依拠する代謝の強さが日本人平均の4倍とも5倍ともいわれる韓国人女性の方々が、秋の到来などしゃらくさいとばかりに、相変わらず激烈なプロスティテューションとプロポーションのままでシラタキや白菜や<もちもちキャラメル蒸しパン>等を買いあさっており(韓国人は<もちもち>したものがもの凄く好きなので)、自分が赤札堂にトマトジュースなど買いに行くだけで、ソニョシデの頭身数と細さが、彼の国では圧倒的なのではなく、どちらかといえば平均的であるという事実を学ぶ訳ですが、それにしても新しいパソコンに慣れず、非常に書きづらいです。とてつもなく、死ぬほど優秀な家政婦が来てしまい困ってしまったような気分というのが、最も近いところかもしれません。

 私事ですがというのも馬鹿馬鹿しい。最初から全部が私事ですけれども、先日ワタクシ、12歳のときに別れたままだった育ての親(女性)と、先日35年ぶりに再会しまして、開口一番「チェイス見たよ大活躍ね~あんた!CDってもう売れなく成るみたいだけど、だいじょぶ?ああでもコンサートがあるか。オーチャードホールの(笑)」と言われまして(笑・因に78です)、感動して泣くかと思ってハンケチを用意して行ったのですが、レゲエのコンサートのように振り回してしまいました(笑)。実の母は彼女だけの内宇宙におりますが、育ての母はこの星に現役で大活躍。といった所でしょうか。

 彼女に会ったのもちょっとした偶然の産物だったのですが、バンドを復活させたり、10年分の全集を出したり、パソコンが新しくなったり。全ては僅か半年前ですら決まっていた事ではなく(「闘争のエチカ」は4月に決まった事ですし、パソコンに至っては、或る晴れた朝突然に。という奴です)、この、愚直なまでに苛烈きわまりなかった夏(もう、今年ほどニューカマーのキチガイ様が大量にメールを下さった年はありませんでした・笑・昔は破瓜型というか、若い男女が多かったのですが、最近の傾向は、3~50代の女性が多い事ですね。さすが一生女の子宣言!一番凄い方はもう凄すぎて現代詩人のようであり、毎日世辞ではなく感動しています)の終わりに向け、魚群の様に一気に凝集した訳でして、デイケイドなどという切支丹の仕来りにそこまで忠実で良いのかと苦笑するほどです。まあこの歳になりますと、パラダイムだのシフトだのいう騒ぎも、日めくりカレンダーの薄紙を一枚破り、おや。などと言って庭に現れた変化の兆しを見つめる程度の行事ですけれども。

 ツイート王国への滞在もあと二週間ほどとなり(なかなか楽しかったですね。自ら麻薬に手を出してみるというのも)、パソコンが眠り姫と化してからのたった数日間で、エーダブの追加情報がいくつか溜まりましたので、まとめて告知させていただきます。実に様々な物がありますので、ビギナー様からマニア様まで、御贔屓の皆様に於かれましては、毎度ながら選り好みの喜びをお楽しみいただけると幸いです。それまでの最新情報は当欄3コマ前↓

 http://kikuchinaruyoshi.com/dernieres.php?n=100909202115 

 にありますので、未チェックの方はまずこちらをご参照くださいませ。




 1)「花と水」長崎公演に関するお詫び

 こうしたメディアで書くと過度の心配をあおる可能性があり、まず最初に「ぜんぜん大丈夫です。笑ったり呆れたりするような物件ですので、ご安心ください(笑)」と前置きしてから書き始めますが、先日、ピアニスト/エッセイストの南博さんが、えー、とうとうですね、あのー、酒の飲み過ぎで肝機能障害を起こし、入院されるという、惚れ惚れするほどパーフェクトなジャズメンぶりを発揮された訳なのですが(苦笑)これはまあ、病室で酒を断ち、ゆっくり静養して頂く良い機会ですから(苦笑2)、氏をよく知る者であればあるほどに、気持ちとしてはむしろ安心されると予想するのですが(苦笑3)、何れにせよ10月1日に予定されていた長崎音楽祭での「花と水」の公演は、氏の代打として盟友である坪口昌恭が自分の予定を曲げて出演してくれる事になり、「東京ザヴィヌルバッ花と水」という事と相成りました。今回の件に関しては、ワタシに責任があるとしても、月に一度ほど氏と夕方から明け方まで浴びるほど飲む事を楽しみにしていた。といった程度の可憐なものですし、こちらとて喰らった立場でありまして(苦笑4)、お詫びと言うよりもむしろ、せっかくの機会ですからどうかお楽しみに。と申し上げるのが芸道にある者としてはよろしいかと思うのですけれども、何れにせよ南博氏との正調「花と水」で、必ずまた伺わせていただきます。



 1)9/28ビーバップ・ダンス・パーティーにお越し下さる皆様へのお楽しみ(*このパーティーは既にソールドアウトしております)

 詳しくはコチラをご覧頂くとしまして↓

 http://kikuchinaruyoshi.com/dernieres.php?n=100820022255

 この日皆様にリンディホップのレッスンをしてくださる先生が、あの、アモーレ・ヒロスケさん&ルルさんに決定しました!既に、当日までの短期でリンディホップのレッスンに通っておられるというタフな遊び人の方々から「レッスンの先生は誰か?」というシグナルを頂戴しておりましたが、考えられうる最高の布陣となりました。何せこれで、アモーレダンス教室の台風の目といわれる湯山怜子さんがご来場して踊り狂われるのは火を見るよりも明かなのですから!

 http://www.asahi-net.or.jp/~nf3h-uen/body.htm

 そして!ジャズミュージックとダンスホールの関係についての世界的名著「ジャズで踊って」「日本ジャズの誕生」を著し、戦前から現在に至るまで、ジャズとダンスホールを研究/遊び尽くしておられるだけでなく、日本人で唯一、生のチャーリーパーカーのライブを(しかも二度!)見た事がある人物としても有名な評論家、瀬川昌久先生が来場し、お言葉を頂く事も併せて決定いたしました!ゴッチを呼んだ前田の気分だぜと言っても、ほとんどの方は意味不明でしょう!(笑)

 バンドのメンバーもヤバいですよ!ワタクシ、菊地成孔ことシンフォニーシッド(サックス、ヴォーカル、MC)以下
 
 トランペットに佐々木史郎&類家新平(DCPRG)!
 サックスに矢野沙織!
 ピアノに坪口昌恭(DCPRG)と平戸祐介(クオシモード)
 ベースに須長和弘(クオシモード)!
 ドラムスに藤井信夫!

 と「え!!踊りにきただけなのに、こんなバンド見れちゃうの?!!!」という豪華メンバーが2バンド分すなわち、チェンジバンドとジャムセッションという40年代マナーをお見せします!カップルダンス用のたっぷりしたテンポも、ソロダンス用のぶっ早いのもこっちでバンバン打ち分けますんでお楽しみに!!映画「バード」で、チャーリーパーカーが西海岸から南部にかけてツアーするシーンで「黒人達は踊りたがるからな」と呟き、ニューオーリンズのブルース小屋でのビーバップ・ライブがダンスパーティーになっている。という名シーンをご覧になってからご来場くださいよ!!

 

 2) 菊地成孔の「ナイトダイアローグ・ウィズ」第6回は

 http://www.barks.jp/tickets/?id=72935

 「闘争のエチカ」発売記念として、今回はワタシがホストではなく聞かれる側として、川勝正行さん、佐々木敦さんをお迎えし、「00~05」と「05~10」という区分けで、00年代にワタシが何をしてきたか(特に、音楽家として)。というテーマでやろうと思います。「そんなもん2時間で収まるのかよ」とおっしゃるでしょうが、えー、それで行います(笑)。因にこの日は期限限定で行っているツィッターの最終日ですので、ステージ上のスクリーンに、最後から二番目のツイートをライブ書き込みしようと思います(何の意味もないとはこの事ですけれども・笑)



 3) DCPRG

 日比谷野音、ボロフェスタ共に、残席まだあります。

 二カ所でメンバーが若干違いますので&リードギタリスト以外は既に既報となりましたので、既報済みメンバーの一覧を告知させていただきます。


 菊地成孔(コンダクツ、オルガン)
 坪口昌恭(キーボーfromダブセクステット)
 丈青(キーボードfromソイル&ピンプ・セッションズ/JAM)
 
 千住宗臣(ドラムス)
 田中恭順(ドラムスfrom東京芸大/ペン大)
 大儀見元(パーカッション)
 リッチー・フローレス(コンガfrom NY *日比谷のみゲスト)

 アリガス(ベースfrom千葉大/ペン大)

 高井汐人(サックスfrom 元東大/元ペン大)
 竹野昌邦(サックスfrom 南博DO THERE! *日比谷のみゲスト)
 佐々木史郎(トランペット *日比谷のみゲスト/元メンバーご祝儀出演)
 ヨスヴァニー・テリー(サックスfrom NY *日比谷のみゲスト)

 (*リードギタリストは現在入団交渉中につき名前出せず)

 そして京都には津上研太(サックス)が、来年以降は類家心平(トランペットfromダブセクステット)が正規メンバーとして合流します。

 とにかく平均年齢が滝壺のようにドカーンと落ちまして(笑)、継続組(ワタシ、坪口、大儀見、研太)が皆大ベテランであるかのようです。この機会に逃したバンドを。というニューカマーと懐かしの皆様とクラウドが濁流すると思われますが、我々演奏家はともかく、クラウドのベテラン勢の皆様は、足腰の鍛錬をお願いいたします。とはいえ、ランニングタイムは今回、初回手探りという事で2時間です(若いクラウドが、ひょっとしたらバテるか飽きるかする可能性もあり&野音は終演時間がタイトで有名ですので)。

 また、(今回は)新曲はありません。マイルスウェイとまでは決して申しませんが、今までのレパートリーを新しいメンバーで演奏するというのは凄い事でして、既にリハーサルは始まっているのですが、またしてもヤバいことになったよな。としか言いようがありません。



 4)「闘争のエチカ(上下)」

 http://kikuchinaruyoshi.com/dernieres.php?n=100812132059

 下巻に収録予定だった「6/29朝日カルチャースクールで行われた<レヴィ・ストロースに訊け>の講義録」ですが、例によって膨大な加筆修正が入りまして(まあその自分で。ですが・笑)、残念ながら、もうギッリギリの所で下巻収録を逃しました。ですのでこの講義録は何らかの形でフリー公開しようと思っています(後期*その後、購入者だけにパスワードを教えてそこに掲示。という形に収まりました。というわけで、ぎりぎりでまたしても「購入者へのボーナス」という形に戻った訳です)。とはいえこれ、既に上巻の完成品が手元にあるのですが、1万円で(というか、たとえいくらであっても)これは、またしてもヤバいことになったよな。としか言いようがありません。未だにこれを書籍だと思っている方がいるのですが(笑)、どなたか教えてあげてください。

 また、これも誤解されている方が多いのですけれども、上下巻別々でも購入できます。「チェイス以降」のビギナーの方は上巻のみで充分ですし、おなじみの皆様は下巻だけでも充分なように作ってあります。好事家、御贔屓、マニアの皆様は是非とも上下巻お買い上げくださいませ(残念ながらもう、カラーレコードは終わってしまったんですが)。

 「ショップorアマゾン」派の方は、上下巻ともに10月末までお待ちください。何せ、我々こういう物を作るのが初めてでして、制作それ自体のみならず、生産ラインにも混乱が起こっております。現在のところは、ご面倒でもご予約いただくのが確実です。

 


 5) アフロ歌舞伎

 「アフロディズニー2」「歌舞伎町のミッドナイトフットボール」がお陰さまで売れ行き好調!なのですけれども、関連イベントとしましては「ユングのサウンドトラック」が進んでおりまして、こちらも詳細が決まり次第、当欄にて告知させていただきます。


http://www.amazon.co.jp/アフロ・ディズニー2-MJ没後の世界-菊地-成孔/dp/416372060X/ref=pd_sim_b_17

ミッドナイト・フットボール-世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間-小学館文庫-菊地-成孔/dp/4094085424/ref=pd_sim_b_4


http://www.amazon.co.jp/ユングのサウンドトラック-菊地成孔の映画と映画音楽の本-菊地成孔/dp/4781602886/ref=pd_sim_b_9





 6)クールストラティン5周年

 ワタシとのコラボレーションも既に4年が過ぎたクールストラッティンですが、5周年となりました。今年もコラボ商品(ワタシがデザインしたリボンタイ。ユニセックス)出しますので乞うご期待。

 
http://world.jp/brand/c_struttin/m/p/5th/5aniv/index.html


http://world.jp/?bnid=p007000000003#/brand/c_struttin/m/
 

 


 といった感じです。好評につき、またしても整体の話をしましょう。気温の激変によって急激に熱が逃げた形に成り、胸椎の詰まりが一挙に緩むと、最悪パニックや過呼吸もおこり得りますので、「過ごしやすく成りました」と言われるこの時期も危険です、焦らずに熱を逃し、骨盤を緩める事で自律神経が調整され、自然な力(無理なハイではなく)が湧いてきますので、それを備蓄するようにイメージしてください。とはいえ、冷房によって籠ってしまった熱よりも、自然に逃れやすくなっていますので、起きられないとか動けないとか、あるいは焦燥感があるとか、そういう人は状態に抵抗感を持たずに迎え入れ、落ち着いて呼吸をし、デュークエリントンの音楽とラム酒を入れた紅茶を飲んでください。ワタシの音楽は聴かないように(笑)。我慢する時間と我慢しない時間を、他者の介在や他者との関係性ではなく自分で設定し(言うまでもありませんが、パソコンは他者の大群です)、それを守りましょう。強いリズムはそこから始まります。それではごきげんよう。




 <キャプション>

 久しぶりで髪をきりました。あのー。バスルームで(笑)。

 大人気「ヌガー」のリヨン風サラダ。都内のビストロで食えるリヨネーズの極点ではないだろうか。因に「ヌガー」と「ヴィノリオ」は背中合わせに建っている。

 ヌガーで出しているソーテルヌとマデラ。かなり良い。

 
 *「お腹が空きたい派」の皆様様に、前回の日記に料理の写真を追加しました。













<菊地成孔マネージャーの速報2>
http://ameblo.jp/naganumahiroyuki/

マネージャーのブログが新しく始まりました。


<「服何故01」>
http://ksuque.blog.drecom.jp/archive/278
菊地成孔のモード批評書「服は何故、音楽を必要としているのか?」の映像サイト(ファンの方が作って下さいました)です。これは本当に凄い。読みながら観ると、情報量が5冊分に増え、5倍お得。




菊地成孔の連載


<ニューメロ・トーキョー(WEB)>
http://numero.fusosha.co.jp/extra/ito_kikuchi/

 久しぶりのウエブ連載で、しかも伊藤俊治先生との対談。という、脱力でも入力でもない、絶妙な湯加減のオトナのカルチャー対談になっております。連載のタイトルは「遊び飽きかけている遊び人達へ」。



<マトグロッソ(WEB)>
http://www.matogrosso.jp/
http://matogrosso.jp/soundtrack/soundtrack-03.html

「マットグロッソ」というウエブマガジンです。小説にサントラはあり得るか?といった、まあ、文芸批評と音楽批評をくっつけたお遊びですね。



<フラウ>
http://watashi-frau.com/

「菊地成孔の時事ネタ嫌い」という連載で、社会時評の真似事をしております。(3800文字)


<ファッションニュース>
http://www.fashionnews.jp/magazine/fashionnews/

「服は何故、音楽を必要としているのか?」という連載で、パリ、ミラノ、東京のファッションショーと、使用されている音楽との関係について批評しております(この連載をまとめた物が「服は何故、音楽を必要としているのか?」です)。(6000文字)


<リレーションズ・ドット>
http://www.re-lations.co.jp/

 いまどき珍しい勝ち組マガジン(駅で貰えます)「リレーションズ・ドット」で、「恋と声の話」という連載をしています。タイトル通り「声」と「恋」に関するエッセイです。(1500文字)



 

3デイズ開幕

Sep-27-2010

 

 

 

 




 お寒うございます(笑)。こう一気にだと、中には過換気の発作に近い状態になる方や、軽鬱状態に触れてしまう方もいらっしゃるでしょうから、本日はまず最初に整体の話をしましょう。

 とはいえ過換気も軽鬱も、身体が温度差に適応しようとする際の微弱パニックであって、軽くも重くも中ぐらいだとても、パニックは正常な反応ですので、嫌がらず怖がらずにぐっと受け止めてしまって、その後は気に留めない。というのがよろしかろうところです(現に、過換気の後にはスッキリしていると思われます)。しかしやはり、そういう経験を、しかも気候の激変によって喰らうとショックですから(天災にも似て、絶対に概念的にはさけられないので)、繰り返しそうな気がして心拍数が上がっちゃうよ~。といった方は、まずは以下の自己施術をどうぞ

1) 左腕の肘の突起(腕を水平に突き出し、手の甲を上にして直角に曲げたときの、底にあたる部分)に右手のひらを当てる
2) 左手のひらは、疲れないように右の二の腕のどこかにあてがう
3) ゆっくりと呼吸
4) 首の後ろが熱くなり、額が涼しく成ったら完了

 コレだけです。

 原理はどうなっているかと申せば、人間の身体は、寒さ(温度の下降)に対して、まず左半身が縮むという反応をします。後に右半身も縮む事でバランスがとれるのが理想ですが、なかなかそうは行きません。「風邪」というのは、身体緊張の左右差を調整するための反応ですが(だから、風邪は陰性の感情で迎える物ではなく、傷に瘡蓋が張っているような気分で迎えるべき物なのですが)、サイレント興奮や緊張がキープされていると風邪もひけないので、本人アッパーなまま、どんどん左右のバランスが悪く成り、諸病に繋がりますので、こうして冷えた左肘(ですからそうですね、せやっとばかりに始めてしまわないで「本当だフラットな環境だと左腕のが冷えて感じる」というのを実感してからの方がより良いです)を暖め、頭部に「逆上せ(のぼせ)」として閉じ込められてしまっている熱気を吐き出します。寝る前、とか、儀式的に時間を決めず、思いついたらどこでもさっとやってみる。というタイプの施術です。

 首の後ろが熱く成るのは、頭部から熱が降りて来ている事の体感で、額が涼しく成るのはその結果です。なかなか結果が出ない人は(興奮していると解りずらいのですが)、首を軽く左右に(ミリ単位で)動かして「あ、来た」というポイントを見つけてください。椎骨に捩じれがある人は、内気が上下移動するのが妨げられます。「あ、来た」ポイントで首が向いているのが、あなたの捻れの、逆方向を示しています(ワタシはサキソフォンによって大いに捩じれているので、2センチほど左を向きます)。まだこの先の気候も予想できませんので(また夏になったりして。どうする・笑)第二段階、第三段階は様子を見てからご紹介しましょう。今回は「急に冷えたら具合悪く成った」という現象総体を対象にしたものです。反応が過敏で強い人は、これをやっている間に風邪をひきだす可能性がありますから、その場合は、余りありがたくは思えないが、良薬口に苦し。といった感覚で、風邪に身体を調整をゆだねましょう。

 と、読者オンリーの方(だけではないですが・笑)へのかんたん整体紹介はここまでとさせていただきます。いったんCM行きましょう。




(CM・家飲み用の、すごくでっかい紙パックの日本酒が旨そうな奴。タレントは大谷能生と藤原紀香)





 うおー!さていよいよ明日より(読んだらもう今日だった。という方が多そうですが・笑)ピットインに於きまして菊地成孔3デイズお陰さまで6周年に突入。山下&大友デイは、場合によってはもう4~5年同じ曲をやっているわけですが(笑)、それでも飽きない風物詩と化しておりまして毎度おなじみ。そして中日は、スローで癒しの昨年とは打って変わりまして、日中関係も緊迫の今年は(大苦笑。とにかく麻雀でオレと勝負だ中国は!)ミドルからハイのスイングで景気よく祓ってゆこう!!という事でお送りいたしたいと思います!!

 これツィッターにも書きましたが、まずはシューズの話ですね。ハリウッドスタイル/ファストリンディな、激早いのはひとつかふたつしかやりませんので(腕自慢のソロダンサー用に。ですね)、ヴォイスタイルで対応できる、ねっとりした腰の揺れるスローダウン~ミドルを多くやりますんで(いや解らない、フロアの熱によってはBPMガンガンあげるかもしれない。全ては司会進行のシンフォニー・シッドの指先ひとつであります・笑)、要するに、お好みのハイヒールで大丈夫であります(っていうか、ハイヒールで踊りきられたら、スイングジャーナルの格付け監督人形みたいにシャッポを脱ぎますワタシ・笑)。とはいえ、ビギナーの方で、楽しくゆったり行こう。という方は、可愛いフラットシューズを探しておいてください。30年代風にも40年代風にも似合うフラットシューズありますよ。バレシュみたいんじゃなくても。

 それよりも、開催が決まってから、フォロワー(女性)からばかりご質問や意気込みを頂戴し、リーダー(男性)からは無風状態ですので、これちょっと心配ですね~(笑)。ペアダンスはリーダーの力量と器が重要ですから殿方はがんばってね!!本当にがんばれよ!!君が上手くやったら凄い事になるんだからね彼女と!!!!!(笑)という感じですが(笑)、それよりもなによりも、リンディは懐かしのフォークダンスのごとく、パートナーがどんどん変わるスタイルですから、うっわおっさんキモいとか、うっわおばさんキモいとかなんないようにね!!絶対ね!!(笑)キモくてもニコニコしてやりすごす胆力がないと、また中国に負けるよ!!(大苦笑・香港化で良いってオレが言ったじゃんかよ~)キーパンチで戦争に勝てるのは「サマーウォーズ」の中だけよ!!

 と、いった、感じで、ですね、男性はまず、軽くジンフィズでもハイボールでも引っ掛けて(飲み過ぎはアウトだぞ。映画に出てくるだろう。ダンスパーティーで酔っぱらってみんなにボコられる奴)恥ずかしげを捨てて下さい(笑)。ピットインはダンスホールとしては空調悪いんで(笑)、寒いとはいえ汗拭き用のチーフは大きめにな。あとフレグランスもあるとバッチリね。眼鏡クンは、落としても慌てて拾おうとするな→事故の原因になるから。そして、彼女が疲れたか、退屈か、汗はかいたか、おなかは減っているか、どんな曲が好きか、等々は常にチェック。「オレの事をどう思ってるか?」は一番最後の最後で良い。帰途までしっかりエスコートするのがガイズ魂だ!!よろしくおねがいしまーす!!

 また、「大谷さんが最後の方で、ベロンベロンになって入って来たらどうするんでしょうか?」という質問がありましたが(笑)、それはあの、当日のお楽しみです(笑)。ではごきげんよう。初日は巨匠と弟子による濃厚な壁画集です。



 

<速報>明日、当日券が15~20出ます

Sep-28-2010

 





 本日お越し頂いた皆様ありがとうございました。MCでも申し上げました通り、もう6年もずーっと同じ事をしている金太郎飴状態(因にDCPRG一期の活動年は7年間ですからね)で、日本のジャズが歌舞伎や寄席文化と混同されている。という利点(まあ、欧米にも同様の現象はありますが。解りやすい例→キース・ジャレットのスタンダーズ)、そして新宿には素晴らしい寄席があり、歌舞伎町は歌舞伎座が招聘できなかった訳ですが、そういった事のミクスチュアとして、菊地×山下デュオと菊地×大友デュオがあると思っています。毎年同じ。でも毎回違う。そしてどんどん洗練されて軽く成り、深みと渋みが増すという。ワタシは山下組に入ったのが90年代で、約10年間、サイドメン、若い衆として彼の現場につき、00年代の中盤からはこうして毎年一度演奏(昨年はあのスペシャルイベントがありましたが)し続けておりますが、特にここ数年は「山下洋輔の絶頂期はたった今現在なのではないか」と、毎回思います。左翼的な破壊の発現として始まったクラスターは、その重さとパワーはそのままに、年々響きがデュークエリントン楽団やカウントベーシーオーケストラのごとき、芳醇なジャズの響きになり、本当に圧倒され、感動します。

 さて、明日のパーティーですが、現在ソールドアウトを頂戴しておりますが、キャンセルが出ましたので、20欠け。ぐらいの僅少ですが、

1) 明日の午後1時より
2) 新宿ピットインにで発売します

  ので、「しまったコレいきてえ!でも知ったときにはソールドアウトだった!また違う小屋でやってください絶対行きます菊地さん!」的なメールを下さったダンスラヴァーの皆様に於かれましてはお急ぎください!ドレスコード(男性のみ)、パートナー半分マスト(微妙・笑)、メインはリンディホッピングのサヴォイスタイル。というマナーは押さえてねっと!!

 それでは明日、「始まってみたら無理だった(笑)」と思った方は、まあ、壁際で眺めていても十分楽しいです(笑)、でも、諦めきってしまわないで下さいね!だんだんと「ちょ、、、と、行ってみようかしら」と思た瞬間をフロアはいつでもウエルカムです。コア読者の皆様ならご存知でしょう(「東大アイラー」に書いてあるから)、あのマルカムXでさえそうだったんですから!(リンディホップのパーティー中に典型を受け、無口な青年から演説と煽動の天才へ)。それではごきげんよう!整体が好評です。次回以降も続きますよ!!